2022年4月8日
栗原 絃貴さん、篠田 裕也さん、柴山 瑞菜さんが日本機械学会東海学生会 第53回卒業研究発表講演会 優秀講演賞を受賞しました。
受賞者
電気・機械工学科
栗原 絃貴
篠田 裕也
柴山 瑞菜
受賞名
日本機械学会東海学生会 第53回卒業研究発表講演会 優秀講演賞
受賞の内容
栗原 絃貴「大動脈解離の破壊機構解明に向けた大動脈中膜の剥離力計測」
形成時の致死率が高い大動脈解離では、血管壁内の層間剥離が主に血管軸方向に進行します。この機序解明を目指し、ブタ胸大動脈を用い、エラスチンを減少させた大動脈解離模擬血管と正常血管で、周(θ) と軸 (z) 方向の剥離接着強さを調べました(図)。剥離接着強さは、エラスチン減少血管で有意に低下し、正常血管では軸方向が高値な傾向でしたが、エラスチン減少血管では両方向とも同程度でした。よって、エラスチン減少による剥離接着強さの変化と剥離伸展方向への関与が示唆されました。
篠田 裕也「狭窄部通過に伴う圧縮負荷がHLF細胞の増殖能に与える影響~転移能による違い~」
肝臓がん細胞を狭窄流路に流して圧縮負荷を与え、転移能の違いによる生存能と増殖能を評価した。結果として、転移能の高い細胞群に比べ、低い細胞群の方が生存能は低かったが、増殖能は同等であった。クロマチンを調べたところ、転移能の低い細胞群の方が、クロマチンが凝集していたことから細胞核が硬いことが推察された。以上より、転移能の低いがん細胞は、狭小部通過時に硬い細胞核を介して細胞膜上の受容体が大きな負荷を受けて損傷するために、生存能が低く、転移能が低いと結論付けた。
柴山 瑞菜「拡張期における両生類の心室心筋細胞に生じるひずみの解析」
心室への血液流入量を規定する心室の拡張機能は、全身への血液拍出量に直結します。拡張機能を細胞レベルから理解するために、無負荷の心室と内腔から加圧して拡張期を模擬した心室のホルマリン固定サンプルを作製し、心室拡張時に心筋細胞内に生じるひずみを推定しました。心筋細胞の核と収縮ユニットであるサルコメアのひずみは、臓器レベルで生じるひずみよりも小さく、心室の部位によって大きく異なることがわかりました。
今後の抱負
栗原 絃貴さん
この度は優秀講演賞をいただき大変光栄に思います。今回の受賞は、多くの助言をいただいた中村教授、杉田准教授、氏原准教授、さまざまな困難の中励ましていただいた研究室の方々など、多くの方々のお陰です。この場をお借りして心より御礼申し上げます。今回の受賞を励みに一層努力を重ね、研究に励んでいきたいと思います。
篠田 裕也さん
この度は、このような賞をいただき大変光栄に思います。専門知識も何もない状態で始めた研究で、困難もありましたが、中村教授、杉田准教授、氏原准教授や、研究室の先輩方など、多くの方々のお力添えのお陰で、受賞することができました。この場をお借りして心より御礼申し上げます。今回受賞できたことを糧とし、今後もより一層研究に励んで参ります。
柴山 瑞菜さん
この度は優秀講演賞をいただき大変光栄に思います。今回の受賞は、日々数多くの助言をいただき熱心にご指導してくださる中村教授、杉田准教授、氏原准教授や、日々の研究の中で助言をいただき励ましてくださった研究室の方々など、多くの方々のお陰です。この場をお借りして心より御礼申し上げます。